ここでは登記簿謄本(登記事項証明書)の取得方法について見ていきましょう。
登記簿謄本は、法務局(登記所)の窓口や郵送での取得のほか、インターネットを利用して取得することもできます。
登記簿謄本(登記事項証明書)の取得方法
以上によって相続不動産が探索できたら、いざ登記簿謄本(登記事項証明書)を取得してみましょう。
相続登記は不動産登記簿(登記記録)の書き換え作業ですから、その元となる登記簿謄本を取得しないと話が始まりません。
ちなみに、登記簿謄本は該当の不動産が分かっていれば誰でも取得できます。
法務局窓口で取得
最寄りの法務局へ出向いて登記簿謄本を取得します。
相続不動産の所在地を管轄する法務局でなくとも、全国どこの法務局でも取得できます(極々一部の例外を除く)。⇒法務局の管轄を調べる
手順
以下、手順です。
(1)請求書を書いて窓口に提出
請求書(外部リンク:請求書様式)の書き方が分からない方は窓口の職員さんが丁寧に教えてくれます。ハンコは不要です。
(2)しばらく呼ばれるのを待つ
窓口が混雑していると結構待たされます。気長に待ちましょう。
(3)手数料分の収入印紙を購入
登記簿謄本が準備できると職員さんに呼ばれて手数料の金額分の収入印紙を購入するよう促されます。現金での支払いはできません。
収入印紙売り場は法務局の建物内か外に出てすぐ近くに有りますのでご心配なく。
手数料(外部リンク:登記手数料について)は登記簿謄本1通につき600円(1通の枚数が50枚を超える場合には、50枚毎に100円加算されます)です。
(4)請求書に収入印紙を貼って、登記簿謄本を受け取る
窓口に戻って請求書に収入印紙を貼り、登記簿謄本を受け取って終了です。
郵送で取得
法務局に請求書を郵送して登記簿謄本を取得します。
基本的には全国どこの法務局でも取得できますが、極々一部の例外がありますのでできるだけ相続不動産の所在地を管轄する法務局へ請求しましょう。⇒法務局の管轄を調べる
平日に法務局へ出向けない方は郵送の方法が簡便です。
手順
以下、手順です。
(1)請求書を法務局ホームページから印刷して必要事項を記入
請求書(外部リンク:請求書様式)を法務局ホームページから印刷し、必要事項を記入します。記入例もあるので分かりやすいでしょう。
請求書には電話番号の記入欄がありませんが、余白にでも書いておいた方が無難です。
(2)手数料分の収入印紙を用意
発行される登記簿謄本のおおよその通数を予測して手数料分の収入印紙を用意します。
手数料(外部リンク:登記手数料について)は登記簿謄本1通につき600円(1通の枚数が50枚を超える場合には、50枚毎に100円加算されます)です。収入印紙は郵便局で購入できます。
このとき、購入した収入印紙を請求書に貼り付けないようにしてください。
登記簿謄本の手数料より貼り付けた収入印紙が多くても請求書は返ってきません。
また、恐らくお釣りも認めていないので、収入印紙は細かい金額の方が良いです。
例えば登記簿謄本を3通取得予定ならば、1,800円を200円の収入印紙8枚と100円の収入印紙2枚にしておけば、色々な組み合わせに対応できます。足りないときは追加で郵送すればいいので、余ったときのことを考慮してみてください。
(3)返信用の封筒を用意
請求書に記入した住所と同じ住所を記入しましょう。
封筒に切手を貼り忘れないようにご注意ください。
重量オーバーで法務局に差し戻されてしまわないよう、封筒のおもて面に赤字で「不足料金受取人払い」と記入しておくと良いです。(法務局側で出す前に連絡が来るかもしれませんが、電話番号を記入していなければどうしようもありません。)
(4)請求書・収入印紙・返信用封筒を同封して法務局に郵送
各法務局の住所はこちらから確認できます。⇒法務局の管轄を調べる
約1週間~10日くらいで登記簿謄本が送られてきます。
なお、登記簿謄本は誰でも取得できますので、運転免許証などの身分証明書は必要ありません。
インターネットを利用して取得
登記・供託オンライン申請システム(外部リンク:登記・供託オンライン申請システム)から、あなたのPCに専用のソフトウェアをダウンロードしてインターネット経由で登記簿謄本を取得する方法と、かんたん証明書請求(外部リンク:かんたん証明書請求とは)というソフトウェアのダウンロードが不要なWebブラウザ上での取得方法があります。詳しくは登記・供託オンライン申請システムのホームページをご覧ください。
インターネットを利用した登記簿謄本の取得のメリット・デメリットは以下のとおりです。
メリット
- ご自宅や会社にいながら登記簿謄本を請求できる。
- インターネット請求・窓口受け取りは1通480円、インターネット請求・郵送受け取りでも1通500円と、法務局窓口や郵送での取得より手数料がお得。(外部リンク:登記手数料について)
デメリット
- 事前の登録が煩雑。
- 手数料の支払いにインターネットバンキングなどの利用環境が必要。
登記簿謄本(登記事項証明書)をインターネット経由で取得したい場合は上記の方法となりますが、登記簿の内容さえ分かればいいという方に登記情報提供サービス(外部リンク:登記情報提供サービス)というものもあります。
登記情報提供サービスは登記簿の内容をインターネット経由で確認でき、手数料も1通332円とお得です。(外部リンク:登記手数料について)
証明書までは必要ないという方はこちらを利用しても良いかもしれません。
ただし、登記情報提供サービスも事前の登録が煩雑で、手数料の支払いにクレジットカードが必要です。
詳しくは登記情報提供サービスのホームページをご覧ください。
Point
- 登記簿謄本の取得には色々な方法がある。自分のライフスタイルに合った方法で取得すれば良い。
次は相続人の特定方法について見ていきましょう。
相続の発生から相続登記までの流れを確認したい方はこちら。
ひとつ前に戻る方はこちら。
当サイトのコンテンツ一覧はこちら。